皆様本日は、ようこそお越しくださいました。
10年前の7月、サッポロビール株式会社のメセナとして産声を上げた小さな楽団が、実に多様な経験を重ねながら、本日ここにその成長の証を見せてくれようとしています。
この楽団を育ててきたもの、それは千年の歴史を持つヨーロッパの合唱音楽の数々であり、恵比寿麦酒記念館のアコースティックな響きであり、中島良史先生の全身全霊を注いだご指導であり、そして何より今日もここに集ってくださった聴衆の皆様の暖かいご支援でございました。
以前にも申し上げましたが、プロの合唱演奏団体が非常に少ない日本の音楽界にあって、常に上質な演奏が提供できる楽団は、公器としての責任の一端を担っています。そう言った意味で、ガーデンプレイスクワイヤの活動を支援するサッポロビールの責任もまた大きいと思いを新たに致しております。
本日最初の演目バッハのモテット「新しい歌を主に向かって歌え」は、第一回演奏会の演目でもありました。本日はまた、この十年絶えずご指導を賜りました中島良史先生の書き下ろし作を初演する栄誉にも預かっております。十年一昔と言いますが、これらの名曲を聴きながらその一昔を走り抜けてきたこの楽団の成長をお楽しみください。
次の十年もまたその社会的責任を果たしつつ、人々の心に安らぎを届けられますよう、引き続きご支援を賜りたく、心よりお願い申し上げます。
サッポロホールディングス株式会社名誉顧問
ガーデンプレイスクワイヤ顧問
岩間 辰志
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